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2014
08.02
Saturday
「また逢うためにさようなら」の巻
author : 山崎彬




扇風機は首を横に振って網の向こうの羽根はぐるぐるぐると回っており優しい穏やかな風が肌に届くこんな夜に、頭の中にあるといわれる脳みそで感じ考え感じ考えしていることは間違いないのに、胸の奥の低反発枕がグググとうどん粉を引き伸ばす棒みたいなんで押されている感じは確かにあるものだから、脳みそと心の位置は頭と胸にあるっぽいんですけれど、その時に想い馳せるのは、耳たぶや左手の中指や膝や脛や首の後ろや足の甲は僕のなんなんだろうかということ、そうしてまた、脳みそは踊り胸の奥の低反発枕はそのステップで沈みます。

こんな夜なので何もかもがよくわかりませんが、
そんな中、はっきりと言えることがひとつだけあります。

青山円形劇場で上演しました悪い芝居プロデュース アンダーヘアvol.1『マボロシ兄妹』おわりました。

そして伝えたいこともはっきりとしています。

出演者、スタッフのみなさん、すべての関係者、そしてご来場のみなさん、本当にありがとうございました。

稽古は正直どんな風に出来上がっていったのか、もう、全然覚えてなくて、これはそれっぽく言ってるヤツじゃあなくてほんっとに覚えてなくて、どんな稽古をしたかとかどんな進行状況だったとかは覚えているのだけど、どうやってあそこに行き着いたのか、それを覚えてないという感じです。台本書いていた時もそう。劇場に入ってからもそう。だから出来上がる悦びだとかやっている楽しさだとか終わるんだなぁという寂しさだとか、そういうことも感じることはなかったんです。

文字にするとなんだか哀しい感じというか、不感症の兆候があるというか、そういうこととしても読めるのですけれど、決してそうではなくて、もう、『マボロシ兄妹』をあそこに存在させるために夢中でいられたということだったんだなと、終わって10日くらいたってわかってきました。おわりましたってことにはあんまり触れてなかったのは、こうして言葉にするのに10日くらい必要だったんだなと思います。

あれはとても幸福なことだったんだなと、今思う。

幸福なことというのはその渦中にいるときはやはりどうも感じにくいものなんですね。それは「壊れてゆくこと」や「崩れてゆくこと」、「腐っていっていること」もその渦中にいるときは感じにくいのと同じようなことだと。ふと「幸福だねぇ」とか「仲いいねぇ」とかいう言葉が感じて数秒後に遅れて出てくるときのほうが本当に幸福なんだなとおもうんです。ですから今、幸福です。

動員の数ですとかプロデュースの面だとかはチラチラと視界に入ってきたときは現実に引き戻されましたけれど、そんなこと考えなくていいくらいの稽古場や打ち合わせなどの俳優やスタッフの皆さんの提案、体現に夢中になっていました。

今、思い出すと泣けるくらいに演劇をつくった日々だった。
「形にした」のではなく出来上がってゆくものを「形と呼べた」、そういう時こそ信じていいと僕は思います。

言葉を探した末に出てきた感想の文章よりも、観劇中の汗や、お尻の痛さ、帰り道の足取り、あの日食べた晩御飯の味を感じた舌だとかの方が圧倒的に強くって、だから、このブログの文章も、もう脆弱なもんなので、この辺までにしておく。

力十分な僕の好きな俳優さんスタッフさんと作らせてもらった『マボロシ兄妹』の直後に中高生と作った『小劇場!中高生!大往生!2』にも同じモノを感じました。

やはり。

中途半端な経験とか、何年やってきましたとか、プライドとか、そういうことでなく、演劇をそこにちゃんと絞るかどうかが見たい。綺麗な雑巾など使わなくなったタオルを縫い合わせたものでしかない。タオルでさえもない、名もなきもの。無意味。

京都に戻って『スーパーふぃクション』の種を作る稽古が始まってる。
おもしろいんじゃないかという劇ができそうです。半年ぶりの関西での公演。世界初演。
大阪公演はチケット発売中です。

『春よ行くな』『グッド・バイ』『ははははは』『恋のマジックアワー〜僕のママは食人鬼〜』、そんで『マボロシ兄妹』。
色んな演劇のアレコレをこの1年作ってきましたが、そのひとつの集大成になりそうです。

王道でもあり超邪道。虚業が実業になるような時間。
常軌を逸した舞台美術と光と音楽と衣裳。
そんで、最近ハマっている感覚だけでつなげてゆく本。
筋の通らないように見えた王道の物語。
地球上で誰からも理解されない男と女は互いを理解しあうのか。
そういう劇です。

「また逢うためにさようなら」とよく言ったものですが、前回公演だけでなくこれまでのすべての公演において、
もう二度と逢えない人が劇場には来ていたわけで、それは僕が死ぬときにどなただったのか判明するのですが、
「スーパーふぃクション」では一回すべてをリセットしたいです。
今まで出逢ったすべての人たちと劇場で逢いたいと思っています。
どうしたらいいんだろう。とは言え、

お待たせしました。何回でも観てほしいです。


悪い芝居vol.16『スーパーふぃクション』
【作・演出】山崎彬
【音楽・演奏】岡田太郎
【出演】
池川貴清 植田順平 北岸淳生 畑中華香 山崎彬 渡邊りょう
(以上、悪い芝居)
大塚宣幸(大阪バンガー帝国) 田中良子(ブルーシャトル) Sun!!
辻井彰太(トム・プロジェクト) 中西柚貴 吉原小百合

| これ書いた直後、就寝 | 04:55 | comments(0) | - | pookmark |
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| - | 04:55 | - | - | pookmark |
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