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2014
02.14
Friday
「よれよれの富士山」の巻
author : 山崎彬


かわってしまったこともおそろしいが、かわっていなかったということも、これまたおそろしい。かわろうとしたことは今見ても輝いているけれど、今を輝かせてくれているだろうか。

京都芸術センターによる演劇計画の劇作家育成というものに、烏丸ストロークロックの柳沼さんとともに選出されておりまして、2015年に何都市かで上演予定である戯曲をすでに構想しはじめている。というよりは、はじめなければいけなくなっていると言うた方がよくて、それは強制的な意味ではなく、2年かけて書いていきましょうというもので、その途中途中で試読会みたいなリーディングをお客さん来てもらってやるというもの。こないだ、その1回目を開催した。

『グッド・バイ』はもちろん、先日悪い芝居webで情報解禁された、7月の青山円形劇場でやる『マボロシ兄妹』や秋の本公演もあるのに、飛び越えて2015年の本を書くわけだ。タイトルは『また愛か(仮)』と名づけた。

向こう2年で何がかわって何がかわらず、何がおこって何がおこらないのだろうと考えたりしていて、ふとこの2年を考えていた。

2年前の脳で考えはじめていたら、今回第一筆から4日で書き上げた『グッド・バイ』はまたかわっていたとは思う。だけど、2年前からなにかがかわったかというとそういうわけじゃない。


この2年、僕はたくさんかわったけれど、僕はひとつもかわらなかった。僕の作品はかわってきたけれど、僕はかわってはいない。

僕の見方がかわってきて、そしてまた見方がかわったとき、僕はかわっていなくても、僕はかわったといわれるだろう。

自分自身なんて、もうこの世にはいないというわけだ。


2年前の自分が今目の前にいたら、基本的には声をかけない。そして心のなかで、まぁ、そのままでいいと思いますよ、とつぶやく。

2年後の僕はどうするだろうか。目の前に今の僕を見て。や、きっとなにも言うまい。そして、好きにしろや、と心でつぶやくだろう。

2年後の自分が目の前にたっている。

隣の車両にうつりたくなり、席を立つと空いたその席にそいつは座った。

隣の車両でつり革につかまり立つ。

携帯からブログを書いていて、ふと、ヤツの座る席を見ると、ヤツはいなかった。

どの駅で降りた?

どの駅で、降りた?
| 書いても、まだ起きてる | 14:54 | comments(0) | - | pookmark |
2017
06.27
Tuesday
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| - | 14:54 | - | - | pookmark |
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